RECIPEつくるたのしみ
カツオのカルパッチョ ふきのとうとバーニャカウダトマトソース

毎日の食卓に活躍する、ペーストやソース、オイル漬けなどの便利な食材。一つで味が決まり、日持ちもする一方で、使い切るのが大変という悩みも。そこで、数々のレストランで腕をふるい、多彩な経験をもつ米澤文雄シェフに、アレンジレシピを教えていただいています。
前回に続き、イタリア・ピエモンテ州のつくり手『プルノット』の「バーニャカウダ」ソースをアレンジします。ニンニク・アンチョビ・オリーブオイルとシンプルなレシピでつくられる無添加のソース。身近な調味料や和食材とも相性がよいことがわかりました。

プルノット/バーニャカウダ 130g ¥1,188(税込)
「カツオのカルパッチョ
ふきのとうとバーニャカウダトマトソース」のつくり方
日本では天ぷらなどで食べるふきのとう。イタリアンでも使われる食材で、トマトとも合います。
ソースはあらかじめ仕込み冷やしてもよいですが、つくり立ての温かい状態だと、香りが一層豊か。基本的にはバーニャカウダソースの塩味だけで仕上げるので、ソースはたっぷりのせるとよりおいしく仕上がります。

材料(2人分)
カツオ(刺身用スライス)※ | 5〜8枚 |
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にんにく(包丁の腹で潰す) | 1/2〜1片 |
ふきのとう(粗みじん) | 2個 |
プチトマト(1/4にカット) | 5個 |
★バーニャカウダソース | 大さじ1 |
イタリアンパセリ(粗めにカット) | 適量 |
エキストラバージンオリーブオイル | 適量 |
※カツオの代わりに、マグロの赤身もおすすめ。サクをスライスしてもよいですが、お刺身用にあらかじめスライスされたものがラクです。
つくり方
- フライパンにオリーブオイル大さじ1(分量外)、にんにくを入れて中火にかけ、にんにくの香りを引き出す。
- ①にふきのとうを加え、炒めてしんなりとさせる。焦げないよう弱火にする。
- ②のふきのとうの色が鮮やかな緑色になってきたらプチトマトを加え、さらに炒める。
- トマトが温まったら、火を止めてバーニャカウダソースを加える。
- お皿にカツオを盛り付け、下味で塩コショウ(分量外)、エキストラバージンオリーブオイルを塗り※、④のソースをたっぷりとのせる。
- 仕上げにイタリアンパセリをのせて、エキストラバージンオリーブオイルを回しかけたら完成。
TIPS|味がなじむオイルの魔法
お皿に盛り付けたカツオに塗るエキストラバージンオリーブオイルは、ソースとの味のなじませ役です。塗らなくてもよいですが、このひと手間がもう一歩先のおいしさの秘訣。スプーンの背を使って、一枚ずつ塗りましょう。
ここまで3アイテム、7レシピをご紹介しました。最後に、米澤シェフに、アレンジのヒントを伺いました。
「アレンジする前に、まずは自分の好きな味をイメージします。もちろん、この食材にはこれが合うという基礎知識はあるといいですが、毎日の食卓でたのしむ料理ですから、自分がおいしいと感じられないと!
今回、ご紹介したペーストやソースなど、使い道が決まっている食材は、まず王道の料理をつくって味の輪郭を掴むと考えやすいと思います。それから、この食材と合いそうと発想していくと、きっとアレンジがうまくいきますよ。料理に決まりはありません。自由に、のびのびとたのしみましょう(米澤シェフ)」

米澤文雄|FUMIO YONEZAWA
株式会社No Code代表。オンラインサロン「Chef +」を運営する。恵比寿のイタリアンで修行後、22歳で渡米。N.Y.の三ツ星レストラン『Jean-Georges』で日本人初のスーシェフを務め、多様な食生活の人々をもてなす。2018 年秋、東京・南青山にグリルレストラン『The Burn』をオープン。著書に『ヴィーガン・レシピ』(柴田書店)。