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和の基礎調味料ガイド

日本の台所に伝わる、和食の「さしすせそ」。砂糖・塩・酢・醤油・味噌という、基本の調味料と味付けの順序を示す言葉です。
これらは、ごく日常的な調味料だけに“なんとなく”同じ物を使いがちではありませんか? でも、一つひとつの調味料を見直すだけで、格段においしい和食をつくることができるのです。
DEAN & DELUCAおすすめの「さしすせそ」は、原料にこだわり、昔ながらの製法を守り続ける伝統の味。その土地に生きる人々の知恵と豊かな気候風土に育まれた調味料には、素材の持ち味が生きる、確かなおいしさがあります。そして、すぐれた調味料は、食材の持ち味を上手に引き出してくれるもの。和の絶妙な味付けも、調味料にこだわれば、驚くほど簡単にまとまります。
いつもの調味料をほんの少し上質なものに変えてみると、今までになく表情豊かな和の食卓に出合えるはずです。
砂糖・蜂蜜・みりん
「さしすせそ」の「さ」は、料理に甘味を添える調味料です。とくに分子構造が大きい砂糖は、一番に入れることで、食材に甘味をスムーズに浸透させられると言われています。
砂糖だけでなく、素材や仕上がり、料理に応じて、甘味を替えると味わいの幅が広がります。煮物にコクを与える「生砂糖」に、食材にやさしい甘さと照りを添える「蜂蜜」。そして、いつものお惣菜を品よく仕上げるなら、伝統の「本みりん」。柔軟に味付けしてみてください。
【RECOMMEND】
無精製ならではの栄養とコクの深さ
鴻商店 生砂糖
塩
調味料の中でも、基本中の基本といえる「塩」。味わいの軸となるだけでなく、ミネラル補給や食材の旨みを凝縮させるはたらきもあります。そんな、毎日に欠かせない塩こそ、よい品にこだわりたいもの。頼れる塩がキッチンに一つあれば、どんな料理も味がぴたりと決まります。
和食と合わせるのなら、やはり日本の塩を選ぶのがおすすめです。粒子の細かさ、まろやかな風味は、繊細な和食材と相性抜群。
【RECOMMEND】
ミネラルたっぷりの平釜塩
沖縄糸満産 海塩
酢
最古の調味料といわれる「酢」は、料理に爽やかな酸味を添えてくれます。近頃では、美容や疲労回復など、その効能にも注目が集まっています。
「酢」と一口にいっても、味も用途もさまざま。米の旨みを生かした万能な「純米酢」に、混ぜずしや酢の物に便利な「合わせ酢」など。色止めや塩気を和らげるはたらきもあり、野菜の下ごしらえで酢水につけたり、焼き魚や煮物の隠し味にも便利です。
多彩な酢を上手に使い分けて、ヘルシーでおいしい食卓をたのしみましょう。
【RECOMMEND】
やさしくまろやかな口当たり
今川酢造 マルサンすし酢
地元の無農薬米だけでつくる純米酢
飯尾醸造 純米 富士酢
醤油
こいくち、うすくち、白醤油、たまり醤油。日本全国には、それぞれの風土や食文化に合わせた多彩な醤油があります。
中でも、毎日の料理に取り入れたいのが「こいくち」と「うすくち」の2種類です。醤油の味と風味をたのしむときには「こいくち」を、素材の色を生かす料理には「うすくち」を。
和の調味料の主役ともいえる醤油だからこそ、個性の異なる2種類を細やかに使い分けて、和食のレパートリーをより多彩なものにしてみては。
【RECOMMEND】
無添加で仕上げる醤油本来の香りと味
佐々長醸造 岩手名産 生醤油
味噌
「味噌」といえば、和の食卓に欠かせない味噌汁。上質な味噌は、シンプルな味噌汁にこそ力を発揮してくれます。なぜなら、大豆と米麹の旨みが凝縮された味噌は、出汁いらずといっても過言ではないほど。出汁の力に頼らずとも、おいしい味噌汁がつくることができるのです。
魚介などのパンチのきいた具には、力強い「赤味噌」。野菜や豆腐など、繊細な具には「白」や「あわせ」などの淡色味噌。この3種の味噌があれば、味噌汁のほかにも炒め物などでも幅広いレシピがたのしめます。
【RECOMMEND】
長野県産大豆100%の手づくり信州味噌
井上醸造 いのうえ糀みそ