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PEOPLE想いをつなげる

『DEAN & DELUCA MAGAZINE』創刊トークイベント vol.2 -前編

POSTED2020.11.26
DEAN & DELUCA MAGAZINE トークイベント

REPORT

松浦弥太郎×山村光春
「じっくり『おいしい』について話す会」で、話していたこと。

大阪・梅田 蔦屋書店 -前編

『DEAN & DELUCA MAGAZINE』編集長の松浦弥太郎さん。誰もが知るとおり、その経歴はめくるめく輝きと驚きに満ちています。

とりわけ世間をあっと言わせたのが、1948年創刊の生活情報誌『暮しの手帖』の編集長を、40代の9年間務めたこと。その華々しさとは裏腹に、様々な苦悩があったようです。大阪・梅田の蔦屋書店で行われたトークショーで語られたのは、秘められた当時のエピソード。

最初はなにもわからなかった松浦さんが、様々な出会いを通じて食と向きあい、やがてハッとするような、新たな気づきをつかんでいく。満席御礼の聴講者、聞き手の編集者・山村光春さんと共に、じっくりと耳と心を傾けましょう。

『暮しの手帖』の編集長になって

山村

もともとは、
本屋で本を選ぶ仕事をされていた松浦さんが、
生み出す側といいますか、
雑誌『暮しの手帖』の編集長をされると聞いた時は、
本当に驚きました。
きっかけはなんだったんですか?

松浦

ある日、突然でした。
世田谷文学館のキュレーターの方から
「『暮しの手帖』の展覧会をやることになったので、
展示やガイドブックづくりの手伝いをしてほしい」
と声をかけていただいたのが最初です。
僕は過去の『暮しの手帖』のすばらしさを
いろんなところで書いてましたから。

山村

そこから、
あれよと自ら関わることになったんですね。

松浦

当時、40歳でした。
僕はどちらかというとその頃、
インテリアとか身のまわりのことに関心があって。
『暮しの手帖』に入るまでは、
なかなか料理というものに踏み込めてなかった。

山村

そんな中、編集長に就任したことによって、
何を届けたいという思いがあったんですか。

松浦

入社したのが10月で、
リニューアル号が翌年の1月25日発売号。
だから、まったく時間がなかった。
編集長になったはいいけれど、
雑誌づくりに関して右も左もわからない。
今思い返すと、
自分の中での方向性なんて、何一つなかった。
とにかく毎日手を動かして
「こうしてみよう、ああしてみよう」って
迷いながら、なんとか一冊にまとめていく。
やりながら見つけていった感じなんです。
毎日が生演奏に近いつくり方だったと思います。

台所で起きていることをよく学ぶ

山村

また『暮しの手帖』というと、
昔からの愛読者の多い雑誌というイメージもあります。

松浦

そう。
「読者の方がお怒りになるかもしれない」
と考えると、とにかく発売日が怖くて。
そんなカッコよくきれいに、
雑誌づくりができなかったんです。
でも今思えば、それが、すごくよかったなって。
それまで失いかけていた人間味が伝わったというか。

山村

紆余曲折あったからこそ、
食への関心や意識を深めていかれた。

松浦

そうですね。
日々の台所で起きていることをよく学んで、
それを料理や家事、あつらえで、
暮らしの新しい楽しさとして提案する。
それぐらいしか、僕にはできなかったんです。

山村

とにかく、
様子をつぶさに見守り続けること。

松浦

そのときに初めて
「食」とか「料理」ということに、
自分なりの気付きや発見がないといけないと感じて。
それで、食に向きあい始めたんです。

味は、自分から探しにいくもの

山村

この『DEAN & DELUCA MAGAZINE』も、
食がテーマですね。

松浦

「おいしい料理」という切り口なんだけど、
これも抽象的といえば抽象的。
おいしい料理って、
どんな料理なんだろうという疑問は
『暮しの手帖』に入ってから、今もずっと考えている。
すごく難しいですよね。
ただ一つ、自分なりに言えるのは、
本当のおいしさというのは、
空腹を満たすものじゃなくて、心を満たすもの。

山村

その「心」って何なんでしょう。

松浦

(料理研究家の)ホルトハウス房子さんが以前
「みんな口がおいしいものばかり食べているから、
注意しないといけませんよ」
と言ったことがあって。
どういうことですかと聞いたら
「口に入れた途端に、
パッとそれが何味だかわかって、
おいしいと思うものは、
醤油とか塩とかの調味料で“付けられた味”だから」って。
子どもが食べるようなお菓子と同じように
「味がわかるという快感」で、おいしいと思っている。
僕はそれも、
ひとつのおいしいでいいと思うけれども、
ホルト先生が言っているのは
「食べ物って、すでに自然が味付けをしてくれている。
実を言うと、味は与えられるものじゃなく、
これは何味なんだろう、と自分から探しにいくもの。
わかりにくいかもしれないけど、
そうやって最後のひと口がおいしいのが、
本当においしいものだ」
と言うんです。

山村

なるほどー。
素材自体の味が
最後のひと口に宿るということですね。

おいしさは、親切の技術

松浦

また、こんな話もありました。
『暮しの手帖』の創業者である大橋鎭子さんと、
キッチンで料理をしたことがあって。
そのとき、僕らは卵焼きをつくったんですよ。
なんてことないだし巻き卵です。
それを鎭子さんに
「味見してください」と差し出したら、
「うーん」って。
「おいしそうじゃない」って言うんです。

山村

食べる前からですか?

松浦

そう。
僕らなりに一生懸命つくったんですよ。
なのにおいしそうじゃないと言われて、
どう返事していいのかわからなくて、
ずっと心に残ってたんです。
そしたらあとで話す機会があって
「鎭子さん、
この前、卵焼き食べてくれませんでしたけど、
何がだめだったんですか。
ひと口食べて、味が薄いとかならわかるけど」
と聞いたら
「親切じゃないの」って言われたんです。

山村

松浦さんがつくった卵焼きは「親切じゃない」と。

松浦

鎭子さんはすごくて
「基本的においしくないものは、この世の中にはない」
という考え方で。
インスタントラーメンでも、ジャンクなものでもおいしい。
年配の方だから、
食べ物に対する感謝みたいなことも、もちろんあって。
でも、そんな人が
「おいしそうじゃない」と言う理由は、
「親切」かどうかだったんです。
「もし、あのとき、
あなたがお皿を温めてくれていたら、
私はそれがどんなに簡素で味気ないものでも、
おいしく感じるのよ」って。
だからおいしさって、料理の技術じゃない。
何をどのように食べるのか、
いわば親切の技術だと。
それを聞いたとき、自分が情けなくなったんです。
まったく、なにもわかってなかったと。
これはどこどこのスパイスで、
どこかの高いお肉を買ってきて焼いて、
お皿にポンって置いて、
どうだ、おいしいでしょう! ではないんですよね。
料理とは、ものではないんです。

山村

食べ手とつくり手の関係が、
ちゃんとそこにある。

松浦

そう。
だからお箸を出すときも、
乾いたままじゃなくて、
先の部分を一度、水に濡らして、
よく拭いて出しなさいと。
そうじゃないと、
ごはんやおかずがくっついたりするから。
お皿は、温かいものをのせるなら、
必ず事前に湯煎で温めておくこと。
そうやって精一杯の親切を込めて、
「これを食べてもらいたい」と思って出せば、
おいしいものになるんだからって。

お金をかけずとも、ごちそうはつくれる

山村

それが雑誌としての哲学でもあったんですね。

松浦

『暮しの手帖』として伝えなければいけないのは、
まさにそういうことでしたね。
たとえばレストランに行って、
どんなにおいしくても盛り付けはきれいでも、
どうやって食べたらいいか
わからないものってありますよね。
手で食べるのか、
ナイフを使うにしても、きれいに切れないものだったり。
そういうのも不親切だって言うんですよ。
大きさや形、温度、柔らかさなどを、
食べる人を見て変える。
子どもなら子どもが、
大人なら大人が食べやすいように。
そういう親切が込められれば、
お金なんかかけなくても、ごちそうがつくれる。
味付けや食材、調理のルールだけでなく、
親切の技術を気付いてもらえるように、
家庭での知恵として、
わかりやすく楽しく伝えるのが、
『暮しの手帖』の役目なんです。

山村

確かに。
ただの情報だけではないと。

松浦

誰でもできることだし、必要な道具もそんなにない。
毎回はできなくても、
自分の中で大切なこととして親切心を持っておくことで、
初めておいしさが生まれるし、みんなが感動する。
そうやって自分が学んできたことがあって、
今に至り
編集をしたり、文章を書いたりしているわけです。

山村

それは、文章においても言えますか。

松浦

そう。
下手でも、
もしかして文法が間違えているだとか、
矛盾があったとしても、
読んでもらう人に対して、
自分なりの親切が込められていれば、
心に届くと思う。
上手になることが、優先順位が高いわけじゃない。

山村

なるほど。
「親切」って本当になんにでも言える、
根本的なことなのかもしれないですね。

松浦弥太郎 YATARO MATSUURA

エッセイスト、クリエイティブディレクター。十代で渡米。アメリカ書店文化に触れ、エムアンドカンパニーブックセラーズをスタート。2003年、セレクトブック書店「COWBOOKS」を東京・中目黒にオープン。2005年から『暮しの手帖』の編集長を9年間務め、その後、ウェブメディア『くらしのきほん』を立ち上げる。現在(株)おいしい健康・共同CEOに就任。『今日もていねいに』『考え方のコツ』『100の基本』ほか、著書多数。

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