LEARNING知る・体験する・出会う
LIG EVENT REPORT -おにぎりわっぱ弁当ワークショップ

塩と海苔にこだわる極上おにぎりが主役
もしも週末が晴れたら! 彩り豊かなわっぱ弁当をお供に、ワクワクお出かけはいかがでしょう。
先日、DEAN & DELUCA 広尾で行われたワークショップのテーマは「塩と海苔にこだわるおにぎりわっぱ弁当」。気になるその時の様子を、少しお裾分けします。
講師は前回のワークショップに続き、バイヤーの吉住です。彼女が日本各地に足を運んで選んだ塩と海苔をご試食いただき、おすすめの調味料を使った野菜のおかずをご紹介。おにぎりは参加者の皆さんに握っていただき、それぞれ自由におかずと一緒に詰め、わっぱ弁当をつくります。
「お塩だけなのに、いろいろ詰まった味がするのです」

まず、それぞれのテーブルに配られたのは、おにぎりに使う塩3種類です。吉住が順にご紹介。
「少し黄色がかっている『和塩』は、石川県の能登の海水からつくられたお塩です。500年前から同じつくり方が続いている、旨みの余韻が長いお塩です。
その隣が、静岡の『井田塩』です。井田の海は沖縄と同じように透明度が高く、1メートル先まで見えるぐらい。澄んだ海水とすぐ目の前の富士山から流れてくる雪どけ水でつくったお塩です。人口40人ぐらい、平均年齢75歳でみんなお知り合いのような小さなところで、井田の塩づくりは守られています」

「『んまか塩』は長崎のお塩です。結晶が大きくて、艶があってきれい。炊いた後に熟成させた、まろやかなお塩です」
海のこと、製法、つくり手の様子。塩の世界は奥深く、伝えたいことは山ほどあります。参加者の皆さんには、ミニトマトにお塩をつけてテイスティングしていただきました。
「おすすめは?」の質問に吉住が答えます。

「私が一番驚いたのは井田のお塩です。特徴である苦味が、野菜につけると甘みに変わります。お塩だけなのに、いろいろ詰まった味がしますよ」
続いて、海苔も3種類並びました。

「3つの海苔店全てに“目利き”がいらっしゃいます。目利きの役割は重要で、その方々が判断する海苔は上質で、香りや歯切れがよく、滑らかです」と吉住。
海苔を見ると、それぞれ色も厚みも違います。『丸山海苔店』の独特の製法でつくられた『こんとび』は、やわらかな青海苔。
「きれいな緑色と香りから、今までの海苔と全然違うということがよくわかりますよね」
参加者からは「ステンドグラスみたい」との声が上がりました。
「料理しているのか、していないのか分からないぐらい簡単です」
次に、わっぱ弁当におにぎりと共に詰める、野菜のおかずのつくり方をご紹介します。

「インゲンをさっと茹でてキンキンに冷やすと、鮮やかな色が翌日まで残ります」
インゲンは『わさびなめ茸』と、枝豆は昆布の佃煮『梅かつこん』と和えて、緑の鮮やかな2品があっという間にでき上がりました。
最後につくったのは和風キャロットラペ。

「ニンジンを千切りにし、お好きなお塩を加えて少ししんなりしたら、千切りしたミョウガを合わせるだけ。お塩がおいしいので、フレッシュな野菜そのものの味が、塩によってグッと引き出されます。シンプルにお箸が止まらないお料理です」
ここに加えるのは『山田製油』のエキストラバージンごま油です。
「このごま油は、火を入れていない生のごま油です。ピュアな味わいで、どんな料理に使っても邪魔はしません。でも、ごまの風味はしっかりある、きれいな油です」

「これまでは、旨みを足すお料理をたくさんつくってきたのですが、最近は引き算のお料理をするようになりました。お料理って、調味料をたくさん使わなくてもシンプルにおいしいということを、調味料が教えてくれました」
実感がこもった吉住の言葉に、参加者の皆さんがうなづいていました。
「おにぎりはあまり握らないのがコツ」

いよいよ実践。お好みの塩と海苔を選び、おにぎりを握ります。
「おにぎりはあまり握らないのがコツです。3、4回にとどめておくと、よりおいしく召し上がれます。お塩がおいしいので、冷めたときにまた改めておいしさがわかります。冷めてもおいしいおにぎりに仕上がりますよ」と吉住。
お米はコシヒカリを炊き上げ、緑がきれいな青菜のごはんもご用意しました。
「青菜は春菊です。茹でて軽くお塩を振ってあるので、握るときにお塩はつけなくて大丈夫です。青菜を刻んでご飯と合わせるだけで、とてもおいしくなります」
「同じメニューなのに、詰め方が全然違う」

おにぎりを握ったら、わっぱに盛り付けていきます。先ほどのおかず3品に、卵焼きや牛しぐれがのったプレートが配られました。
「お好きなように、自由に詰めてください。青シソや紅芯大根は彩りなので、仕切りなどに使ってください。わっぱ弁当は詰めるのがたのしいですよね。ご自由にどうぞ」

皆さんがそれぞれのわっぱ弁当を詰めている間に、吉住からお土産のご紹介。今回は、新玉ネギと油揚げの味噌汁です。
「お味噌汁に入っている油揚げは、熱したフライパンでカリッとさせたものを放り込んでいます。焼き目をつけるだけで旨みや香ばしさが出てくるのでおすすめです」
いつもの料理にちょっと役立つヒントをお伝えしているうちに、仕上がってきました。

「同じメニューなのに、全然違いますね、詰め方がきれい。私のわっぱ弁当が一番つまらないようで恥ずかしい(笑)。皆さん、すばらしいです!」。吉住は、皆さんの盛り付けのアイディアに感心しきり。
参加者の皆さんも、お互いの盛り付けに興味津々です。同じ素材だからこそ違いがたのしくて、見せ合っては「なるほど」と褒め合い、お喋りが弾みます。
最後に、参加していただいた方々に感想をいただきました。

“今日のイベントをたのしみにしてました”
“定期的にワークショップを開いてほしいです”
“アプリに登録して、次も必ず参加したい”
“改めて食について考えるきっかけになりました”
“コロナをきっかけに、改めて食について考えることが増えたので
このような機会で商品を深く知れてよかった”
天然塩の食べ比べは、見た目や味の違いを感じていただけたようです。
“いろいろな野菜で試したくなりました”
“普段調味料を試せる機会がないからうれしかった”
“毎日使うからこそ、調味料選びって大事だなと思いました”
毎日の食卓が楽しくなるようなお料理のコツ、めずらしい商品やつくり手の想いをお届けするイベントを、今後も開催予定です。次回をどうぞおたのしみに。
「おにぎりわっぱ弁当ワークショップ」
ご紹介商品

ワークショップでご紹介した商品の一部は、オンラインストアでもご覧いただけます。
■海苔
『佐田海苔店 有明産初摘み重のり』
『三福海苔 佐賀一番摘み焼』
『丸山海苔店 こんとび』
■味噌
『石孫本店 復刻版 石孫味噌』
『関東屋 二段仕込み田舎味噌』
■オイル
『山田製油 エキストラバージンごま油』