RECIPEつくるたのしみ
日本の万能調味料

かける、漬ける、あえる。万能調味料を味わう
日本各地には、伝統的な製法でつくられる様々な「万能調味料」があります。一本あれば、そのままかけたり、漬けたり、あえたりと、まさに万能で重宝。毎日の食事の支度を楽にしてくれたり、意外なおいしさに出会えたりします。
ここでは、数ある中からおすすめの一本と一皿をご紹介します。今回は夏場に旬を迎える食材を使いましたが、その時々で最もおいしい野菜や魚介などにアレンジしてたのしんでみください。
味噌の旨味を閉じ込めた「とうもろこしとトマトの土鍋ごはん」

味噌をつくる工程で分離した液体の「みそたまり」は、味噌の旨味と醤油のような使いやすさを兼ね備えた、伝統的な調味料です。旬のとうもろこし、トマト、お米を土鍋に入れたら、みそたまりを加えて炊き上げるだけ。旨味がギュッと詰まった夏の炊き込みごはんに。

石孫本店(秋田) みそたまり
味噌の発酵、熟成中に分離した、旨味成分が濃縮された貴重なエキスです。濃度は高いけれど、塩分は低いのが特徴。醤油代わりにしたり、お肉を漬けたり、胡麻油と合わせて冷やし麺のスープにしても。
※2合炊きの場合、みそたまり約60cc 目安
万能な塩麹だれをアレンジ「和牛たたきの玉葱山椒だれ」

塩と麹でつくられる調味料「塩麹」をベースに、玉ネギの甘さやホタテの旨みを加えた「何にでも塩ダレ」。粗目に刻んだ生の玉ネギと、爽やかな辛みの実山椒を加えれば、みずみずしい“かけだれ”に。表面を軽くローストしたお肉にたっぷりのせて、暑い日でもお箸がすすむ一皿の出来上がり。

山蔵ふるさと味工房(愛媛)
何にでも塩ダレ
そのままかけて、混ぜて、薄めて。塩麹に、玉ネギとホタテの旨みを加えた万能塩ダレは、野菜の炒めものや唐揚げの下味、浅漬けの素などに最適です。名前のとおり“何にでも使える”一本。
昆布の旨味をお手軽に「真鯛の薬味昆布和え」

おにぎりの具やお茶漬け、浅漬けなどで親しまれる「塩こんぶ」。昆布をじっくり醤油などで炊き、塩をまぶしてあるので、さっとかけるだけで味が決まります。与論島の海水からとれる自然塩と鬼唐辛子、細切り昆布を混ぜ合わせた「塩こんぶとうがらし」は、お刺身用の真鯛に、刻んだみょうが、生姜とあえるだけで、おつまみにもぴったりの一皿に。

ヨロン島(鹿児島)
塩こんぶとうがらし
鹿児島県最南端にある与論島の海水からとれる自然塩と、鬼唐辛子、細切り昆布を混ぜ合わせた辛口の塩こんぶ。野菜の浅漬けや、お刺身にかけたり、ごはんのおともにしたり。お酒のおつまみにもおすすめ。